WP5.6を飛ばしたWP5.7へのバージョンアップはjQueryに気をつけないといけません。
WP5.6はjQueryの1系から3系への移行ステップの最重要な位置にあり一番変更が大きく、『いきなりWP5.7にする = いきなりjQueryを上げる』からです。それを説明します。
jQueryのバージョンアップは少しずつ行われていた
WordPress5.7ではjQueryの1系から3系へのバージョンアップが完了しましたが、バージョンアップはWP5.5から始まっていました。
WP5.7はステップ3でラストフェーズです。ステップ3はバージョンアップのあとの後片付け。
じっさいに1系から3系へ上げたのはWP5.6です。
ステップ | WP バージョン | jquery (本体) | jquery-migrate | jquery-ui |
---|---|---|---|---|
1 | 5.5 | 1系のまま (1.12.4) | × | そのまま (1.11.4) |
2 | 5.6 | 3系にアップデート (3.5.1) | アップデート (3.3.0) | アップデート (1.12.1) |
3 | 5.7 | アップデートなし | × | アップデートなし |
ステップ | 内容 |
---|---|
1 | 下位互換の無効化。 migrateだけ外す。 アップデートなし。 |
2 | jQueryおよびUIプラグインのアップデート。 (1系 -> 3系) Migrate付き。 |
3 | 下位互換の無効化。 migrateだけ外す。 アップデートなし。 |
jquery | migrate | ui |
---|---|---|
3.5.1 | なし | 1.12.1 |
過去のステップ1、ステップ2の内容です。
WP5.6を飛ばしてバージョンアップすると...
たとえばWP5.5からWP5.7へと、WP5.6を飛ばしてWordPressのバージョンを上げると、せっかく問題が起きないように小刻みにステップを用意してくれていたのを無視することになります。
(WP5.4以下から5.7へのバージョンアップはノンステップで上げることになる。)
これをするとどういうことになるか?
管理画面はとくに危険です。WordPressの管理画面はjQueryを多く使っています。拡張しているプラグインでもそう。中にはテーマで多く使ってるものもあります。
これらのjQueryまわりがすべて3系に対応していないと今までと同じ動きをしません。
今はWP5.7で落ち着いてきているので一気に上げても問題は出にくくなっていますが、もし多くのエラーが出たときの修正が大変です。
使ってるプラグインはすべてjQuery3系に対応しているか?
全体的に問題なく動いてるか?
エラーの原因はテーマ? プラグイン? カスタマイズしたところ?
などなど、細かい確認と場合によってはエラーが出たときの修正を一気に片付けないといけません。
自信がないなら、WP5.5, WP5.6のソースをダウンロードして小刻みにアップグレードしてから最新版のWP5.7.xに上げたほうが良いでしょう。