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【第6グループ】108位。9人
最後は一番下の国ランクの下国の長官・守。最後が長官というのが気になりますが、赴任地が僻地 of 僻地なのでしょうがありません。
和泉守 (いずのかみ) | 大阪 | 伊賀守 (いがのかみ) | 三重 | 志摩守 (しまのかみ) | 三重 |
伊豆守 (いずのかみ) | 静岡 伊豆諸島 (東京) | 飛騨守 (ひだのかみ) | 岐阜 | 隠岐守 (おきのかみ) | 隠岐諸島 (島根) |
淡路守 (あわじのかみ) | 淡路島 (兵庫) | 壱岐守 (いきのかみ) | 壱岐島 (長崎) | 対馬守 (つしまのかみ) | 対馬 (長崎) |
和泉守 | 藤堂高虎 (とうどうたかとら) 水野忠邦 (みずのただくに) 榎本武揚 (えのもとたけあき) | 戦国武将。 築城の達人。 江戸幕府老中。 天保の改革を主導した。 幕末の幕臣。 最後まで抵抗し五稜郭に立てこもる。 蝦夷共和国総裁。 |
伊豆守 | 真田信之 (さなだのぶゆき) | 真田幸村の兄。 唯一生き残り、真田家断絶危機を守った。 |
飛騨守 | 立花宗茂 (たちばなむねしげ) | 戦国武将。 有名でないが最強と言われる。 |
隠岐守 | 後藤又兵衛 (ごとうまたべえ) | 戦国武将。 豊臣子飼いの武将。 大阪城五人衆。 |
対馬守 | 山内一豊 (やまうちかずとよ) | 初代土佐藩藩主。 |
有名人でも立場が微妙な人が多いです。もともと豊臣の家臣で徳川の軍門に下った人が目立つ。
番外1。本当の最下位
律令制度では中国と下国の次官・介はありませんが任命された人がいます。状況によって置いたらしい。
ですが、このクラスの次官は左遷など懲罰的でイメージが悪いです。ランキングからも外しました。
(戦国時代や江戸時代には低ランクを気にせずに名乗った人がいる。)
律令(りつりょう)
律(りつ。刑法)と令(りょう。民法、行政法)からなる憲法みたいなもの。
7世紀の当時、世界の先進国の1つだった中国から伝わる。
日本は世界の先進国の仲間入りを目指して導入し始めていた。
律令で統治された国家を律令国家、その政治システムを律令制という。
番外2。都落ちの気分を加えてみる
最初に、首都圏からの距離の国ランクは考えないと言いましたが、それを入れときましょう。
会社員で転勤の話がきたとき、まずはどう思うでしょうか?
遠いのはヤダな。単身赴任になるし。
僻地だったらどうしよう。それ左遷じゃん。
結果を出したら出世して本社に戻れるところがいい。(会社に期待されてるところがいい。)
いつの時代でも中心から離れるとランクが下がったと思う人がいます。地方の営業所長よりも本社の課長がいいように。
じっさいに中央にいるほうが出世しやすいというのもありますが。
そこで、守・介のランクに距離での国の区分を加えます。ランキングは難しいので表にしました。
畿内 | 近国 | 中国 | 遠国 | |
---|---|---|---|---|
大国・守 | 大和守 河内守 | 近江守 伊勢守 播磨守 | 越前守 | 武蔵守, 上総守, 下総守 常陸守, 上野守, 陸奥守 肥後守 |
上国・守 | 山城守 摂津守 | 尾張守, 三河守, 美濃守 丹波守, 但馬守, 因幡守 美作守, 備前守, 紀伊守 | 遠江守, 駿河守, 甲斐守 信濃守, 加賀守, 越中守 伯耆守, 出雲守, 備中守 備後守, 阿波守, 讃岐守 | 相模守, 下野守, 出羽守 越後守, 安芸守, 周防守 伊予守, 豊前守, 豊後守 筑前守, 筑後守, 肥前守 |
中国・守 | 若狭守 丹後守 | 能登守 | 安房守, 石見守, 長門守 土佐守, 日向守, 大隅守 薩摩守 | |
大国・介 | 大和介 河内介 | 近江介 伊勢介 播磨介 | 越前介 | 武蔵介, 上総介, 下総介 常陸介, 上野介, 陸奥介 肥後介 |
上国・介 | 山城介 摂津介 | 尾張介, 三河介, 美濃介 丹波介, 但馬介, 因幡介 美作介, 備前介, 紀伊介 | 遠江介, 駿河介, 甲斐介 信濃介, 加賀介, 越中介 伯耆介, 出雲介, 備中介 備後介, 阿波介, 讃岐介 | 相模介, 下野介, 出羽介 越後介, 安芸介, 周防介 伊予介, 豊前介, 豊後介 筑前介, 筑後介, 肥前介 |
下国・守 | 和泉守 | 伊賀守, 志摩守, 淡路守 | 伊豆守, 飛騨守 | 隠岐守, 壱岐守, 対馬守 |
左上がトップランクで右下に行くほど下がっていくイメージ。
しかし、武士の時代になると都から遠くてもその国を治めてることのほうがステータスが高くなっていきます。
今川義元や上杉謙信、武田信玄がいい例。
地元にちなんで名乗る人もいるので距離は気にしなくなりました。
内匠頭(たくみのかみ)って何?
もうひとつ江戸時代の武士には、頭(かみ)と呼ばれた人が多くいます。忠臣蔵で吉良上野介(きら こうずけのすけ)を切りつけた浅野内匠頭(あさの たくみのかみ)とか。
頭は事務官の役職です。『かみ』と読んでも分かるように長官。律令制度では事務職は寮(りょう)という部署で各所にありました。
律令(りつりょう)
律(りつ。刑法)と令(りょう。民法、行政法)からなる憲法みたいなもの。
7世紀の当時、世界の先進国の1つだった中国から伝わる。
日本は世界の先進国の仲間入りを目指して導入し始めていた。
律令で統治された国家を律令国家、その政治システムを律令制という。
内匠(たくみ)は天皇家のための調度品や儀式の道具を用意する役所でその長官が内匠頭。
『〇〇頭』は『〇〇の役所の事務長』のこと。寮は20以上あるので頭もその数だけ名乗れました。
最上位クラスの頭の位階(等級)は大国の国司の守と同じ従五位上から始まり、吉良上野介と浅野内匠頭は3等級離れています。
上野介は正六位下。内匠頭は従五位上。切りつけた浅野内匠頭のほうが役職上は上になる。実際の位階は分かりませんが。
(江戸時代は本当の位階は高いのに低い役職を名乗る武士もいた。)
従五位上 | 内匠頭 |
従五位下 | |
正六位上 | |
正六位下 | 上野介 |
吉良上野介に仇討ちをする赤穂藩の家老・大石内蔵助(おおいし くらのすけ)も名前ではなく『内蔵の寮の次官(助)』のこと。
本名は大石良雄(よしお / よしたか)。
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