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姓、氏、名字、苗字の違いは何か?日本人は感覚で使い分けている。

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ご覧のページは 6 / 9 です。先頭ページはこちら。

将軍は源氏しかなれない

いつの頃からか、武家の棟梁・征夷大将軍は、

姓は朝臣(あそん)

氏は源(みなもと)

がなるという常識ができました。

源頼朝は、武家の棟梁の地位を求めて征夷大将軍になりました。それから鎌倉、室町時代と、ずっと征夷大将軍=朝臣・源氏だったので、それが常識になります。

結局、朝臣・源氏だけが幕府の将軍になりました。

幕府創設者本名
鎌倉源頼朝源朝臣頼朝
(みなもと の あそん よりとも)
室町足利高氏源朝臣高氏
(みなもと の あそん たかうじ)
江戸徳川家康源朝臣家康
(みなもと の あそん いえやす)

豊臣秀吉が征夷大将軍になれなかったのは、源氏じゃなかったから。

じっさい、源氏になろうとして失敗したから関白を目指した。

(室町幕府の最後の将軍・足利義昭の養子になろうとして断られる)

征夷大将軍はもれなく朝臣

征夷大将軍は作られた当初、臨時国軍の総司令官でした。つねに軍を率いていたわけではありません。

初代の大伴弟麻呂(おおとも の おとまろ)の姓も朝臣です。そこから歴代の征夷大将軍はもれなく朝臣でした。

朝臣は朝廷の位が五位以上の人に与えられる姓で、弟麻呂が征夷大将軍に任命されたときは従四位

『征夷大将軍の姓は朝臣』の常識は最初から、『征夷大将軍は源氏』の常識は鎌倉幕府の将軍から始まります。

姓と氏のまとめ

長々となっているのでここで一度まとめます。

八色の姓正式な場でのミドルネーム。
ふだんは使わない。
天皇からしかもらえない。
本家の氏
(天皇からもらう八色とは別の姓)
正式な場でのセカンドネーム
(ファミリーネーム)。
ふだんは使わない。
自分の氏ニックネーム。
ふだん使っているセカンドネーム。

本家筋の人は、そのまま本家の氏を
使う。
ファーストネーム。
どこでも使う。

氏は、人からもらってもよし、自分で名乗るのもよし、ルールもなくゆるーい感じになります。

天皇からもらった栄誉ある氏

力でのし上がった氏

太古の昔からある歴史ある氏

地域に根ざした氏。

いろいろな氏があってアピールするため多く使われました。そのため、今でもなじみのある名前になっています。

次は 名字(みょうじ)は平安時代にはじまる
前は なんで頼朝は本名なのに、尊氏と家康は違うの?

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