天皇の男系・女系・双系の違い。本人の性別は関係ない!

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菊紋

連載
日本から天皇がいなくなる日 Vol.2

皇室の皇位継承問題の本質を見るには基本的な知識が必要です。その中の1つに男系・女系・双系の意味や違いは何か? があります。これは、男性・女性天皇とも意味が違います。

これらを1つ1つ見ていくと天皇の皇統・血統の考え方が見えてきます。どういうものなのかさっそく見ていきましょう。

男系・女系天皇と男性・女性天皇の意味は違う

男性天皇は性別が男性の天皇のことです。女性天皇は性別が女性の天皇のことです。

当たり前ですね?

しかしここで注意が必要なのは、男系・女系天皇は本人の性別は関係ありません。男系・女系は「親が皇族だったかどうか」が関係してきます。

なので、男系には男性天皇・女性天皇がいます。女系にも男性天皇・女性天皇がいます。

父親が天皇の場合は男系

父親が天皇だった天皇は男系天皇になります。日本の歴代の天皇は125代存在してきましたが、2例を除きすべて男系です。

母親が天皇の場合は女系

母親が天皇だった天皇は女系天皇になります。女系天皇は125代の天皇のうちたった2例だけ存在します。

父親、母親のどちらも皇族の場合は双系

両親がどちらも皇族出身の天皇は双系天皇になります。古代の飛鳥・奈良時代は近親結婚が当たり前だったので双系天皇が多く存在しました。

その後は有力貴族から皇后を迎えるようになるので双系天皇は減っていきます。しかし、宮家(みやけ)から妻を迎えることもあったので0ではありません。

男系・女系の場合は親が”天皇”、双系の場合は親が”皇族”と言ってるのはわざとそのように表現しています。

じつは、天皇の母親の血統を見た時に、天皇の血を受け継いだ人がたくさんいます。彼女たち自身が天皇に即位はしていませんが、れっきとした天皇の子孫です。

そのようなことから、双系の親が”皇族”という表現をワザとしています。あえてこのように表現するのは、”天皇は男系の血統で続いてきた”という言葉が溢れかえっていて、この言葉が正しいと思われているからです。

この言葉に対しては、

  • 女系血統もいるよ!?
  • 男系よりも女系の血のほうが濃い場合もあるよ!?
  • 男系の傍系よりも女系の直系が優先された時代もあるよ!?

と知ってもらうために面倒な表現をしています。

天皇は、男系の血統だけで続いてきたわけではない

男系・女系・双系と男性・女性の組み合わせを知ることが大事

男系・女系、男性・女性天皇の違いは、〇系と〇性の組み合わせを知るとはっきりとしてきます。一つ一つ見ていきましょう。

1.双系男性天皇



両親が皇族の男性天皇のこと。飛鳥・奈良時代はたくさんいた。

平安時代からあとは、天皇になる人に臣下の娘を嫁に出すことが増えていったので見られなくなる。

今上陛下は母親が宮家出身なので、双系であり男系でもある男性天皇です。そして血統はとても遠くなりますが、女系天皇でもあります。

2.双系女性天皇



両親が皇族の女性天皇のこと。飛鳥・奈良時代はたくさんいた。

8人10代いた女性天皇のうち江戸時代の2人を除いた6人の女性天皇があてはまります。

8人10代とは、2人の天皇が一度退位して再び天皇に即位しているため人数と歴代女性天皇の数が合いません。これを重祚(ちょうそ)といいます。

重祚(ちょうそ)

一度退位した天皇が再び天皇になること。

二度目のときの名前は新しく付けられる。

男性天皇は1人も重祚していない。

 3.男系男性天皇



父親が天皇の男性天皇のこと。母親は皇族・民間人関係ない。

歴代の男系男性天皇には1人だけ、民間人の父親の子供として生まれた人がいます。

第60代 醍醐天皇(だいご)です。

ただ醍醐天皇の父親は、あとで皇族に復帰して、皇太子になって宇多天皇(うだ)になった人で、光孝天皇(こうこう)の息子です。

これは、男系男性天皇なのか? あくまで民間出身天皇なのか?

皇室の皇位継承問題では、こういう議論になることもあります。

4.男系女性天皇



父親が天皇の女性天皇のこと。母親は皇族・民間人関係ない。

聖徳太子が摂政を務めた時の推古天皇などがあたります。

女性天皇のうち7人9代が男系女性天皇です。

5.女系男性天皇



母親が天皇の男性天皇のこと。父親は皇族・民間人関係ない。

歴代天皇では天智(てんじ)天皇の1例のみ。

天智天皇は歴史の教科書で出てくるあの”中大兄皇子”(なかのおおえのおおじ)です。

ただし、天智天皇は両親が天皇で、父親が第34代 舒明(じょめい)天皇です。男系でもあり双系でもある男性天皇です。しかし、皇位継承は母親の37代 斉明天皇から継承しました。

当時は、天皇の息子である皇子はたくさんいました。その中で選ばれたのが”母親から皇位を継承した”天智天皇です。男系継承よりも直系継承を優先した例です。このときは直系=女系継承になりました。

もし、愛子さまが皇太子になって、結婚して男の子が生まれた場合、愛子さまの次の天皇は女系男性天皇になります。

今後、女系男性天皇が男系、双系男性である可能性はほぼありません。現代では近親結婚は行われないからです。

6.女系女性天皇



母親が天皇の女性天皇。父親は皇族・民間人関係ない。

歴代天皇では1例のみ。44代 元正天皇(げんしょう)は父親が天皇ではなく、天皇である母親から皇位を受け継ぎました。

ただし元正天皇は、男系でもあり双系でもある女性天皇です。

元正天皇の父親は天皇にはなりませんでしたが、皇太子だった草壁皇子(くさかべのおうじ)です。

当時は、天皇の息子である皇子はたくさんいました。その中で選ばれたのが”母親から皇位を継承した”元正天皇です。男系継承よりも直系継承を優先した例です。このときも直系=女系継承になりました。

もし、愛子さまが皇太子になって結婚して女の子が生まれた場合、愛子さまの次の天皇は女性でもOKとなっていれば、女系女性天皇になります。

今後、女系女性天皇が男系、双系である可能性はほぼありません。さっきも言ったように現代では近親結婚は行われないからです。

双系はなぜ知られていないのか?

新聞、TVなどの主要メディアでは、双系はほとんど報道されません。それには理由があります。

日本の主要メディアでは、皇室に関するコメントをする人は次のような人たちばかりです。

  • 皇室の存続の危機に対して本音ではどうでもいいと思っている
  • 男系男子以外は絶対に許さないという意見を持っている
  • 自分の意見を言うと脅されるから言わないというヘタレの姿勢。(ほんの数年前まで、某団体が嫌がらせをしていた)

この男系男子以外は絶対に許さないと主張する人たちは、すべての双系の天皇を『男系』だと主張します。歴史の事実として天皇の子孫である母親をもつ天皇がいるにもかかわらずです。

双系天皇の母親が皇族だった事実は無視されているのです。なぜ、男系絶対の人たちは母親が皇族だった事実を隠すのでしょうか?

そこには彼らの主張が『皇統は男系でつなげてきたことが伝統で天皇の天皇たるゆえん』にあるからで、嘘は言っていないけれど本当のことは言わないというセコイ手を使っているのです。

この大事な問題に対して、セコイ手で真摯な議論をしないところに彼らの不誠実、不見識さが見えます。

あと、安倍総理を支持する『保守』といわれる人たちも、男系以外は絶対に許せないという人たちです。『日本会議』という団体が中心です。神社本庁もその中にいます。

なんとなく ”双系” が主要メディアに出ない理由分かりませんか?

今は新聞、TVの幹部の人、一部のジャーナリストが安倍総理と食事してお友達になっています。友達にとって嫌なことを言う人は出したくないのでしょう。当然”双系”という言葉自体浸透することもありません。

安倍内閣の暴走っぷりが目に余るのでそう長くないだろうから、そろそろ ”双系” という言葉が出てくるような気はしますが。

天皇・皇室に関する書籍
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天皇や、皇室に関する書籍をご紹介します。

内容がかんたんで頭に入りやすいものを選びました。かんたんだからと言って内容が薄いわけではありません。むしろ濃いくらいです。

日本人なら知っていてほしい天皇・皇室の基礎知識だけでなく、外国の人に説明できるくらいの知識が身に付くでしょう。


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